今さらと言う前に、5Sや3Sを実践できていますか
一度は聞いたことのある5Sや3S
働いている方なら一度は、5Sや3Sという言葉を聞いたことがあるでしょう。
5Sとは、整理(seiri)、整頓(seiton)、清掃(seisou)、清潔(seiketsu)、躾(shitsuke)のことで、それぞれの頭文字をとっています。
3Sは5Sのうち、整理、整頓及び清掃の3つを指しています。
どちらも製造業のみならず、多くの会社で5S活動等と称して、目にすることがあります。
それぞれについてもう少し詳しく見ていきましょう。
整頓とは、要るものを使いやすいようにきちんと置き、誰でもわかるように明示することです。
清掃とは、常に掃除をし、きれいにすることです。
清潔とは、整理・整頓・清掃の3Sを維持することです。
躾とは、決められたことを継も正しく守る習慣をつけることです。
自分の会社を改めて見渡してみましょう
あなたの会社を見渡すと、どうでしょうか。
5Sや3Sはできていますでしょうか。
製造業であれば、従前から5S活動に取り組んでいるため、きっちりしている会社の多い印象があります。
一方、事務所内に目を移しますと、書類が溢れていたり、机の上が散らかっていたりする光景をたまに見かけます。
今般、働き方改革などと言われていますが、生産性の観点でいうと、ブルーカラーに比べて、ホワイトカラーの方が低いのは、事務所内の5Sないし3Sが十分に行われていないからではないでしょうか。
しかも、一見したところでは分からないところに生産性低下の要因があります。
それはパソコンの中です。
デスクトップにワードファイルやエクセルファイルを直貼りしていたり、モニターの周りにポストイットがハリネズミのように貼ってある光景は5Sや3Sが実践できている状態とは程遠いのではないでしょうか。
机の上に山積みの書類がある代わりに、パソコンの中に同じようなデータファイルが山のようにあると、必要な時に必要なデータを即座に取り出すことができなくなります。
仮にストップウォッチを片手に一日の労働時間のうち、どれだけデータを探すのに時間がかかっているのか計ってみると、予想以上の時間が出てくるのではないでしょうか。
しかも厄介なのが、従業員がパソコンの画面ににらめっこしている状況は、真剣に仕事をしているのか、ただデータファイルを探しているだけなのか、ぱっと見、区別がつかないことです。
サボっているわけではありませんが、非効率な仕事をしていると言わざるを得ません。
改善方法は整理・整頓
書類を探すときに、整理・整頓されていればすぐに見つかるように、データファイルについても同様に整理・整頓が欠かせません。
繰り返しになりますが、整理とは、要るものと要らないものをはっきり分けて、要らないものを捨てることです。
整頓とは、要るものを使いやすいようにきちんと置き、誰でもわかるように明示することです。
社内で共有フォルダやグループウェアを利用することも多いと思いますが、必ず共通ルールが必要です。
ただのデータ置き場とならないようにしないと意味がありません。
共通ルールを作る際には、基本的に説明不要で直感的に分かる手軽なものを心がけましょう。
また、社内でデータファイルの整理に長けている方がいれば、その方のノウハウを共有しましょう。
フォルダ構成を標準化したり、データファイル名を標準化することで、ファイルを開かなくても、どういったデータが判断できるようになります。
人数の多い大企業では当たり前のように行われていますが、人数の少ない中小企業では属人的にバラバラのルールでデータを管理しがちです。
日常業務は問題なく行えても、業務の引継ぎは手間取りますし、新入社員の戦力化にも時間を要してしまいます。
年末にかけて大掃除をする職場も多いかと思いますが、パソコンの大掃除も定期的に実施することで業務は効率化します。