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【税制改正2021】非上場株式等の相続税の納税猶予制度における後継者役員要件の緩和

これまでにも非上場株式における相続税等の納税猶予の特例措置の改正は行われてきました。
今回は小規模な改正ですが、2021年の税制改正で一つの要件が緩和されました。

後継者の役員要件緩和

まず、今回の改正でどのように要件が緩和されたか見ていきましょう。

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現行 改正
原則 後継者が被相続人の相続開始の直前において特例認定承継会社の役員である必要がある。 同左
例外 先代経営者等である被相続人が60歳未満で死亡した場合には役員要件不要
 
 

  

先代経営者等である被相続人が70歳未満で死亡した場合には役員要件不要
又は
後継者が特例承継計画に特例後継者として記載されている者である場合には役員要件不要

例外として、役員要件不要となる条件が緩和されたことが分かります。

税制改正が行われた背景

事業承継税制はこれまでに幾度となく改正が行われてきました。

改正の度に使い勝手が改善されていますが、翻って現行制度がいかに使いづらかったかが分かります。

そもそも、原則では「後継者が被相続人の相続開始の直前において特例認定承継会社の役員である必要がある。」と規定されています。

親族内承継をイメージしますと、親が社長をしている会社に息子や娘が就職したケースで考えてみましょう。

皆さんが親の立場だったら、我が子を入社させて、すぐに役員に就任させますでしょうか。

入社1年目から役員になると従業員の視線が厳しくなるので、少なくとも数年間は現場での経験を積ませるのが一般的でしょう。

また、相続がいつ発生するかは誰にも分かりません。

病気、事故、事件、災害など、どのタイミングで亡くなってしまうかなんて分かりません。

そうしますと、相続開始直前において、後継者が役員に就任しているか否かは、ある意味、「運」に左右されます。

もし、病気等により在宅介護が必要になった場合、後継者候補である息子や娘は、現場の最前線で業務に従事できますでしょうか。

私だったら、仕事よりも家族と過ごす時間を大事にしたいと考えるかもしれません。

つまり、原則の「後継者が被相続人の相続開始の直前において特例認定承継会社の役員である必要がある。」という状態は、後継者候補が入社して十分な経験を積み、役員として業務に従事できている、すなわち、いつ、事業承継が起きても大丈夫、準備万端のような会社を想定していることになります。

このような会社が多くあるのならば、中小企業の事業承継問題自体、存在しないことになるのでは?と個人的には思ってしまいます。

2021年税制改正は例外の要件の緩和

先述のとおり、2021年税制改正は①被相続人が60歳未満が70歳未満に拡大、または、②特例承継計画に特例後継者として記載されている者のいずれかに該当する場合、後継者の役員要件は不要と緩和されました。

①被相続人が60歳未満が70歳未満に拡大

社長の平均年齢が60歳を超えたと、民間の調査会社から報告されていますので、事業承継の対象となる会社の社長の大半は60歳を超えているものと推測できます。

そうしますと、現行の例外規定である60歳未満の被相続人という会社は絶対数として少ないことが分かります。

また、被相続人が60歳未満である場合、その子息である息子や娘は何歳でしょうか。

具体的な統計データはありませんが、20代から30代半ばが大半でしょう。

一方で、中小企業の二代目として、20代から30代半ばの後継者は、従業員や取引先からみて頼りになりますでしょうか。

年齢だけで一概に判断するものではありませんが、若い後継者は頼りなく映ってしまいませんか。

この場合、頼りない後継者に事業を委ねるよりも、実績のある幹部社員に一時的にでも代表権を持ってもらった方が、事業は安定するかもしれません。

しかし、後継者が株式を所有し、幹部社員が経営する、所謂、所有と経営が分離してしまいますと、事業承継税制は適用できません。

したがって、役員要件が不要となる被相続人が60歳未満という条件は、極めてレアなケースであり、当該例外規定を適用しようとすると、会社の経営そのものが危うくなるリスクもあります。

今回の改正で被相続人が70歳未満となったことで、例外規定を適用できる会社は増加することが見込まれます。

また、後継者も適齢期といわれる40歳前後になりますので、20代よりも周囲の理解は得られやすいのではないでしょうか。

②特例承継計画に特例後継者として記載されている者

「特例承継計画に特例後継者として記載されている」ということは、予め、AさんからBさんに事業承継することを計画し、その計画通り実行するのならば、役員要件は不要とする改正です。

現在、事業承継税制の特例措置においては、事前に特例承継計画を作成・提出し、都道府県知事の確認を受けることが求められています.

そのため、既に確認を受けている計画通りであれば、相続の直前において役員でなかったとしても、事業承継税制を適用できるように改正されました。

注意点として、相続発生に後継者を特例後継者として記載した特例承継計画の確認を受けた場合は、①の被相続人が70歳未満である場合を除き、役員要件が必要となります。

事業承継税制の制度として、相続が発生した後でも、特例承継計画の作成・確認申請を行うことができます。

期限は、円滑化法認定申請時まで、つまり、相続開始後8ヶ月以内です。

このような事後的な特例承継計画まで役員要件不要としてしまうと、そもそもの役員要件が無意味になってしまいますので、さすがに、相続発生後に確認を受けた特例承継計画については、役員要件を求めることになっています。

事業承継対策・相続対策における活用の仕方

事業承継税制はここ最近、毎年のように改正が行われています。

少しでも使い勝手を良くして、税制面から中小企業の事業承継を促進しようとしています。

ところで、国税庁のHPに法人版事業承継税制に関するQ&Aが掲載されています。

ご覧いただきますと、このQ&Aは182ページもあります。
改正が行われる度にQ&Aも追加されています。

Q&Aが多いということは、制度設計が複雑であり、適用するには数々の落とし穴があることを意味しています。

例えば、役員要件について、今回、改正されたのは相続税の納税猶予に関してであり、贈与税の納税猶予は改正されていません。

贈与税の納税猶予における役員要件は、「贈与の日まで引き続き3年以上にわたりその会社の役員であったこと」が求められています。

この3年間という要件は、贈与の日の直近3年間、継続して、当該地位を有していることが求められています。

したがって、過去に通算4年以上、役員に就いていても、贈与の日の直近3年間継続して役員に就いていなければ、贈与税の納税猶予は適用できません

役員要件一つとっても、相続税と贈与税で取扱いが異なりますし、その条件も丁寧に読み込まないと、事業承継税制を適用できるかどうか分かりません。

そのため、事業承継税制を活用される際には、きちんと専門家に相談し、制度のメリットとデメリットをきちんと把握したうえで、慎重にご判断ください。

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