株式会社A様
相談したきっかけ
株式会社Aは自動車整備業とガソリンスタンド業を営んでいます。
それぞれビジネスモデルが異なるため、各事業の業績を把握するためセグメント会計の導入を検討していました。
セグメント会計の導入には各事業の業績把握以外にも、各セグメント長に経営者と同じような数字をつかむ感覚を身につけてほしいことも意図されていました。
そのため、既にセグメント別損益計算は導入済みでした。
今回はさらに一歩進んで、セグメント別の資産・負債の把握もしたいとの相談でした。
支援開始
中小企業においても上場企業同様に、セグメント別の資産・負債を把握することは可能です。
しかし、すべての資産・負債を各セグメントに按分することは難しく、どのセグメントにも属さない資産・負債が多く発生します。
そのため、資産・負債を各セグメントに按分しても、大部分がどのセグメントにも属さない全社資産になってしまうと、手間をかけた割に得られる情報は大したものではありません。
また、何とかして合理的な基準を見出して、各セグメントに按分することも技術上できなくはないのですが、どうしても恣意性が介入してしまいます。
無理やり按分してしまうと、現場に納得感が得られません。
そこで、セグメント資産・負債の把握に固執せずに、セグメント毎にKPIを設定し、PDCAサイクルをぐるぐる回す支援を行いました。
なお、株式会社Aは従来からセグメント別損益計算を導入した結果、セクショナリズムが発生していました。
そのため、セクショナリズムを解消するために、PDCAサイクルのCを各セグメント内ではなく、セグメント間で実施するように支援しました。
セグメント間で相互にCheckを行うことにより、各セグメントの担当者に全体最適の意識が生まれ、活発な議論が生まれるようになりました。
支援継続中
今まで部分最適に陥っていましたが、今では多くの人が全体最適を意識して、議論できるようになりました。
ただし、議論する際には、積極的に発言する人とそうでない人が出てきます。
そのため、会議では若手から順番に発言する機会を設けたり、後継者に司会進行役を担わせたりすることを通じて、後継者育成を行っています。
社長と後継者の世代交代だけでなく、幹部役員の世代交代にも同時に取り組んでいます。
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