事業承継と事業継承の違いが気になる方へ
「事業承継」と「事業継承」という言葉、似ていますよね。社長交代に関する話をするときに、「事業承継」と「事業継承」のどちらを使った方が良いのか、迷うこともあるかもしれません。そこで、本記事では「事業承継」と「事業継承」について解説いたします。
「承継」と「継承」の意味は
「承継」と「継承」は言葉がひっくり返っただけなので、そもそも同じような意味です。
「大辞林 第三版」を確認しますと、以下のように解説されています。
「承継」とは、先の人の地位・事業・精神などを受け継ぐこと。
「継承」とは、先の人の身分・権利・義務・財産などを受け継ぐこと。
言葉の意味を確認すると、ますます同じ意味に思えてきますね。
「事業承継」と「事業継承」の使い分け
上記のように、意味は似ているのですが、日常会話ではどちらを使用しても何の問題もありません。
しかし、法律を制定する際や公的な文書を出す際に、二つの言葉が入り混じってしまうと混乱を招くかもしれません。
そこで、中小企業庁では2013年版の中小企業白書で「次世代への引継ぎ(事業承継)」と用いました。
以降、中小企業の事業引継ぎのことを「事業承継」と指すようになりました。
一方、「事業継承」は伝統芸能のように、中小企業ではないものの引継ぎを意味するようになりました。
「事業継承」には似たような言葉として職人の「技能継承」も用いられます。
「事業承継」も「事業継承」も要は「社長交代」という意味です
あなたが日々、仕事している中で「事業承継」も「事業継承」も聞きなれない言葉です。
むしろ、「社長交代」の方がしっくりくるのではないでしょうか。
「事業承継」を好んで使っているのは、税理士や公認会計士、弁護士、M&Aのコンサル、金融機関など、「事業承継」をビジネスにしている人たちです。
したがって、あなたが「社長交代」に悩んでいるときに、専門家に併せて「事業承継」という言葉を使わなくても構いません。
良い専門家は、難しいことを分かりやすく説明してくれます。そのため、「事業承継」を「社長交代」と噛み砕いてくれると良い専門家ですね。
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