損益計算書とは?
損益計算書
損益計算書とは、一定期間における企業の経営成績を表す財務諸表です。
経営成績は売上高からスタートし、その売上高を獲得するために発生した原価や費用を控除することで利益を算定していきます。
サンプルの損益計算書は以下のとおりです。
それでは、ここから段階損益を順にみていきましょう。
①売上総利益
具体的には、売上高から売上原価を控除したものが売上総利益です。
一般的には「粗利(あらり)」と呼ばれています。
そもそも売上高に何を計上するかといいますと、会社の本業から得られた収益を計上します。
また、売上原価は売上高に対応した原価を計上します。
コンビニをイメージしますと、お菓子をメーカーから80円で仕入れて、100円で販売した場合、売上高100円、売上原価80円となり、売上総利益は20円と計算されます。
②営業利益
次に、本業の営業活動に係わる販売業務や管理業務に関して発生した費用を販売費および一般管理費といいます。
売上総利益からこの販売費および一般管理費を控除したものが営業利益です。
先ほどと同様にコンビニの場合、レジのアルバイト代や照明の電気代、店舗の家賃等が販売費および一般管理費です。
③経常利益
続いて、本業とは関係なく経常的に発生する収益費用項目をそれぞれ営業外収益、営業外費用といいます。
具体的には、受取利息や受取配当金、支払利息等です。
営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を控除したものが経常利益です。
④税引前当期純利益
さらに、経常的ではなく、臨時・例外的に発生した利益損失項目をそれぞれ特別利益、特別損失といいます。
具体的には、固定資産売却益や固定資産除却損等です。
経常利益に特別利益を加え、特別損失を控除したものが税引前当期純利益です。
⑤当期純利益
最後に、税引前当期純利益から、法人税、住民税及び事業税を控除したものが当期純利益です。
損益計算書を見ることで当期純利益の構成要因を分解することができ、本業で稼いだのか、営業外費用による影響がいくらなのか等、分析することができます。
また、単年度で見るより過年度の損益計算書からの推移をみますと会社の経営成績の傾向が分かります。