マズローの欲求5段階説とは?
マズローの欲求5段階説
マズローの欲求5段階説とは、人間の欲求は低次から高次にかけて5段階あり、低次の欲求が充たされると、より高次の欲求を求めるというものです。
生理的欲求
食べたいや寝たいなどの人間の生存にかかわる本能的・根源的欲求です。現代社会において、この生理的欲求は満たされていることが一般的です。
安全の欲求
安全ないし安定した状態を求める欲求です。戦争や天災、病気などにより、安全を脅かされる事態となれば、まずは安全を確保することが優先されます。
所属と愛の欲求
集団に所属、適合し、そこで他者との愛情や友情を充足したいという欲求です。社会的欲求とも言われます。
誰しも他者から無視されたり、拒絶されたりすることは大変辛いことです。この欲求が充たされないと、孤独感やうつ状態を引き起こす一つの要因となり得ます。
尊重の欲求
他者から尊敬されたり、あるいは集団の中で重要な存在と認められたい欲求です。自我の欲求とも言われます。
この欲求が充たされますと、自信をもって他者に影響を与えることができるようになります。
自己実現の欲求
自らの可能性を最大限に実現しようとする欲求です。「自分らしさ」を実現したい欲求です。
物質的欲求と精神的欲求
「生理的欲求」及び「安全の欲求」を物質的欲求といいますが、これは平たく言いますと「衣・食・住」が充たされることです。管子にも「衣食足りて礼節を知る」とありますが、物質的欲求が充たされないまま、精神的欲求を欲することは考えにくいです。
精神的欲求は、社会生活の中に自分がいて、周囲から認められ、目標としている自分になりたいという内面的な欲求です。
欠乏欲求と成長欲求
「自己実現の欲求」以外の欲求を欠乏欲求といいます。欠乏欲求は満たすための要因を外部環境から得なければならないため、満たされてしまうと、それ以上のものを求めなくなってしまいます。
一方、「自己実現の欲求」は成長欲求といい、自らの精神的成長のための行動に伴って得られる内的な満足を求めるため、無限に求め続けます。