CCCとは?
1.CCC
CCCとは、キャッシュ・コンバージョン・サイクル(Cash Conversion Cycle)の略で、現金回転日数のことです。
算定式は以下のとおりです。
上記の式に出てくる各回転期間の算定式につきましては、回転期間分析のページを参照ください。
各回転期間の意味をご理解いただけますとCCCの意味は分かりやすいと思います。
例えば、売上債権回転期間が30日、棚卸資産回転期間が50日、仕入債務回転期間が20日の場合、CCCは30日+50日-20日=60日と算定されます。
具体的には、手元にあった現金を材料や仕入の購入のために投下し(仕入債務計上)、製品を製造又は商品を検収し(棚卸資産計上)、得意先に販売し(売上債権計上)、得意先から売上債権を回収し、再び手元に現金が戻ってくるまでの期間が60日ということです。
このように現金の流れを振り返りますと、貸倒損失が如何に大きな損失であるかを感じることができます。
また、正常に利益を確保できていれば、当初の現金より60日後の現金の方が大きいため、再び拡大再生産を行うことができます。
当然ながら、CCCが短いほど、次なる投資意思決定を行いやすくなります。
反対にCCCが長い場合、売上高が前年より増えていても、資金繰りが厳しくなってしまう場合があり、ひどいときには黒字倒産という憂き目にあうかもしれません。
2.CCCの改善方法
それでは、CCCを短くするにはどうしたら良いかということですが、売上債権回転期間及び仕入債務回転期間はそれぞれ得意先及び仕入先がいることですので、契約条件の見直しやファクタリングの活用等が考えられます。
棚卸資産回転期間については、他の二つに比べて自社で改善するポイントが多く、例えば、生産工程の見直しや営業部門と製造部門の連携、物流部門との連携など、様々考えられます。
売上高や利益のみならず、CCCにも着目して経営することをお勧めします。