PEST分析とは?
1.PEST分析とは
2.各種要因の内容
2-1.(1)政治的環境要因(Politics)
2-2.(2)経済的環境要因(Economy)
2-3.(3)社会的環境要因(Society)
2-4.(4)技術的要因(Technology)
PEST分析とは
PEST分析とは、マクロ環境分析のフレームワークの1つです。
PESTとは、政治的環境要因(Politics)、経済的環境要因(Economy)、社会的環境要因(Society)、技術的環境要因(Technology)の頭文字をとったものです。
各種要因の内容
(1)政治的環境要因(Politics)
会社経営を取り巻く法律・税制、各種規制などを分析します。業界によってはTPP交渉など、外交の影響も受けます。
業界紙や経済誌等には各種法律等の改正動向などの解説文を目にする機会があると思いますが、より早く情報を収集するには国会で審議中の法案の要旨等が衆議院等のホームページで公開されていますので、確認してみると良いと思います。
近年では消費税増税に伴う影響が、幅広い業種にみられます。
(2)経済的環境要因(Economy)
経済動向を対象としますので、GDP成長率、物価動向、為替動向、金利動向、消費動向、原油価格などを分析します。
経済指標は経済産業省や金融庁といった省庁が情報公開していますし、民間のシンクタンクのホームページでも確認することができます。
GDP成長率と会社経営の関係性を感じにくいかもしれませんが、すごく単純化しますとGDP成長率が2%の時に、会社の売上高が前年比2%増だったとしても、それは自然増と捉えるべきです。GDP成長率以上に会社を成長させることが、経営努力の成果と考えますと、バブル経済のころ業績を拡大した会社は必ずしも経営努力した結果とは限らないとみることもできます。一方、平成不況の中でも業績を拡大した会社は、ものすごく経営努力したということができます。
(3)社会的環境要因(Society)
人口動態、ライフスタイルの変化、教育や文化などを分析対象とします。
人口動態は日本国内に限ると、なんといっても少子化・高齢化です。それに伴い、働く女性の増加、外国人の増加などが見込まれており、社会が変化していきます。また、ライフスタイルは健康に対する高い意識や環境保護の意識などが代表格です。
海外に目を移しますと、人口爆発、食糧危機、水不足、環境破壊など、日本国内とは異なる要因が出てきます。
(4)技術的環境要因(Technology)
情報技術や新素材、特許などを分析対象とします。
情報技術に関しては年々進歩しており、スマホの普及やクラウド技術の発展などが挙げられます。5年前と比較しただけでも見違えるように進歩していますので、5年後にどのような情報技術が普及しているか楽しみです。
また、シェールガス革命により原油価格市場は大きく影響を受けました。自動車業界では燃料電池車がついに一般発売されましたが、ガソリンスタンドは今後どう対応していくのでしょうか。
技術革新はあたかも一夜にして会社経営の前提条件を一変させます。