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後継者への仕事の任せ方

後継者にどんどん仕事を任せると成長するのは分かっていても、どうやって任せていけば良いのか、迷ってしまうものです。本記事では、後継者への仕事の任せ方について解説します。

後継者の経験度合いによって任せ方をアレンジする

十分な説明も無しに仕事をマルッと任せると、任された後継者が経験豊富であれば、自分で創意工夫して何とか目標を達成しようとします。

しかし、任された後継者の経験が浅い場合、その仕事は未経験のことで不安ですし、失敗してしまうかもしれません。失敗すべくして失敗する経験は、後継者として自信を無くしてしまうので、事前のサポートが必要です。

つまり、後継者への仕事の任せ方は、仕事の経験をどれだけ積んでいるかによってアレンジすることが必要です。

後継者の社会人経験が少ない場合

後継者の中には新卒でそのまま家業の会社に就職する場合もあります。
家業の会社に就職すると、上司=親という職場になります。

また、仕事の評価に関係なく、次期社長なのだろうと周囲が見られてしまいがちです。

そのため、以下のような点に注意して経験を積ませては如何でしょうか。

雇われて働く経験を積む

まず、親以外の上司のもとで働いてみましょう。いわゆる他社修行です。

親が上司だと、後継者の仕事ぶりをどうしても公平に評価できないものです。

身内だけに評価が甘くなりすぎたり、反対に厳しくなりすぎたりしてしまいます。

そのため、他社で雇われて働くことによって、第三者による公平な評価を得ることができます。

また、自分の給料を多くしたいと思っても、会社の業績に貢献し、社内での評価を高めないとなかなか給料が上がらないことも実感できます。

これは、将来、人を雇う時に、雇われた側の気持ちを理解するのに役立ちます。

他社修行から帰ってきた時には、仕事のイロハを身につけているはずですので、仕事を任せやすくなります。

現場、現場、現場

人手不足のため、他社修行に出す余裕がないときは、社内の色々な現場を経験させましょう。

仕事には「習うより慣れろ」という部分もあるため、現場での経験は何物にも代えがたいです。

将来、会社経営を担う後継者ならば、一つの分野のみならず、営業や製造、人事、財務など幅広く経験させたいものです。

ただし、幅広い経験をさせたいからといって、短期間でコロコロ変えては何も身につきません。

少なくとも数カ月、できれば1年以上は経験しないと経験ではなく、体験になってしまいます。

しかも、閑散期ではなく、繁忙期での経験を積まないと、社内の人は経験とみなしてくれません。

勉強と実務の繰り返し

大学などで経営学やマーケティングを勉強した後継者には、現社長の仕事のやり方が学んだ内容と異なっているため、間違っていると思いがちです。

しかし、後継者は現社長を評価する立場にないですし、後継者自身にまだ何の実績もありません。

そのため、後継者は与えられた仕事の範囲内で勉強してきたことを実践し、試してみましょう。

すると、座学で学んだようには上手くいかないことも多いものです。

上手くいかなかった経験をしてから、また経営学やマーケティングを勉強し直すと、より深く理解でき、以前は表面上の字面しか理解していなかったことに気付けます。

このように自ら学ぶ後継者は、育てるのではなく育っていきます。

社会人経験を積んだ後継者の場合

仕事内容や業界の動向など、一通り把握している後継者に、仕事をイチから教える必要はありません。社会人経験を積んだ後継者には次のステップに進んでもらいます。

中期経営計画を策定させる

まず、後継者自身が経営者として会社のことをどの程度、理解しているのかを把握するために、中期経営計画を策定してもらいます。

中期経営計画に決まった様式はありませんが、経営理念、経営ビジョン、事業ドメイン、外部環境分析、内部環境分析、クロスSWOT分析、アクションプランなどを記載することが一般的です。

この中期経営計画を作ったら、現社長にプレゼンしましょう。

現社長と後継者で会社経営に対する見方・考え方に違いがあったとしても、「会社をより良くしたい」という目標さえ共有できれば、この中期経営計画は建設的な議論の土台になります。

学び直し

上記の中期経営計画を作ってみようとすると、外部環境分析ってこれで良いのかな?内部環境分析ってこれで良いのかな?と疑問に思うことが出てきます。

新しいこと・初めてのことに取り組むと、疑問が次から次へと湧いてきます。

疑問に思った時は学び直しのチャンスです。

後継者自身がインターネットや書籍で学んでも良いですし、研修などを受講しても良いでしょう。
自分に合ったスタイルで学び直しをすると、グングン身につきます。

任せる仕事は量より質

後継者は将来、会社経営を担う立場にあるため、単純作業だけしてても、経営者としての経験は積めません。

経営者目線での経験を積むために仕事を任せていきましょう。

仕事量を増やして得られるのは疲労だけ?

現場での仕事量を増やしたところで得られる経験は限られています。

むしろ、現場での仕事を通じて、現場社員の意見に耳を傾け、全社的に改善すべき点はないか、考えることが大事です。

どの会社にも独特な社内ルールがありますが、そのルールを後継者は変えやすい立場にあります。

時代に合った社内ルールを形成していくことが、社内の風通しを良くしていきます。

会社全体を俯瞰する仕事

会社の仕事の一部分だけ精通する専門家になっても、会社を経営するとなると知らないこと分からないことがたくさんあって困ってしまいます。

そこで、ヒト・モノ・カネ・情報の流れを一気通貫して見れる仕事を経験すると良いです。

ヒト:採用、評価、昇進・懲戒・退職・従業員満足度など、人事関係
モノ:投資開発プロジェクトに関連したチームビルディング、チームマネジメント、資金繰り
カネ:資金調達、売上金回収、人件費の支払いなど、お金周り
情報:組織内での情報伝達、ITシステムの活用、ブランディング、広告宣伝

つまり、任せられた仕事をきっかけとして、会社全体を俯瞰するように権限を付与し、責任を持たせることで後継者として十分な経験が積めます。

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