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【必見】社長交代に関する相談から見えた注意点

社長交代前にどういった準備が必要でしょうか。社長退任後、会長に就いても問題ないでしょうか。本記事では社長交代に関して良く受ける相談事項をもとに社長交代の注意点を解説します。

社長交代は簡単?

社長交代は会社の登記上、代表取締役の名義を後継者に変更さえすれば、完了します。

登記に関する話なので実務上の手続は自分でするか、司法書士さんなどに依頼すれば大丈夫です。

しかし、それはあくまで社長交代する当事者の準備が十分できている場合に限られています。

そこで、社長交代前後で注意すべき点をお伝えします。

社長交代前の注意点

社長交代までの時間はどれくらいあるのか

今、社長交代を考えている方は、どれくらい時間的余裕がありますでしょうか。

ここでいう時間は、現社長が事業承継のためにどれだけ時間を割けるかという意味です。

5年後10年後に社長交代を予定していても、目の前の仕事に忙しく、事業承継の準備をしなければどれだけ時間があっても意味がありません。

反対に6ヶ月しか時間がなくても、事業承継に集中して向き合えば、適切な準備を行うことができます。

社長交代という目標に向かって、仕事の優先度をどれだけ高くできるかは非常に重要なポイントです。

後継者への引き継ぎはできているか

社長交代で必要なことは、”社長業”を後継者に引き継ぐことです。

”社長業”とは、その会社の中で”社長”しか行っていない業務です。

例えば、重要な契約書にサインすること、人材を採用すること、従業員を異動させること、給与水準を決定すること、金融機関との借入交渉、将来計画を示すことなど、会社経営に関する全てのことを最終責任を負うことです。

それらをすべて一人で最初から最後までする必要はありませんので、従業員や取引先、金融機関等関係する人たちと信頼関係を構築し、多くの人の助けを受けながら会社経営を行っていきます。

そのため、後継者も多くの方の協力を得られるように、現社長の築いた信頼関係を引き継ぐことに時間を使いましょう。
社長交代に関する後継者の本音はこちら

いつ社長交代するのか

社長交代のタイミングを計画的にできることが理想的な事業承継の形といえます。

社長に不測の事態が発生して緊急的に事業承継が行われるケースもありますが、計画的ではないため、会社は大混乱してしまい、潰れてしまうこともあります。

そこで、今後の事業承継を見据えて、どのタイミングで社長交代すべきか考えてみましょう。

オーナー社長のタイミング

オーナー社長はいつまで働きたいでしょうか。

中には80歳90歳を超えても、現役社長として元気に働いている方もいます。

「生涯現役」と口にされてしまうと、残念ながら社長交代のタイミングはオーナー社長が亡くなるまでという、非常に不安定な状態になってしまいます。

そこで、ご自身の年齢が古希(70歳)傘寿(80歳)など人生の節目で一線を退いたり、会社の創業30年目などで仕事に一区切りをつけたりして、自ら社長交代のタイミングを設定することが大事です。

後継者のタイミング

後継者は40歳前後が社会人として経験も積み、体力気力も十分あるので、一般には適齢と言われています。

しかしながら、スタートアップ企業では20代前半の若手社長も最前線で頑張っていますので、年齢にとらわれる必要はありません。

ましてや、創業社長の場合、右も左も分からない状態で起業して今日に至ったわけですので、後継者の知識や経験の不足を気にする必要もありません。

知識や経験は後で補うことができます。

少なくとも後継者に会社を経営する意欲と覚悟があれば、いつでも社長交代しても構いません。

社長交代後の注意点

社長交代後、前社長はどう振る舞えば良いのか、多くの方が悩まれています。

会長や相談役として会社に留まった方が良いのか、全く会社経営に口を出さない方が良いのか、距離感に悩まれます。

そこで、社長交代後、前社長はどうすべきか考えてみましょう。

会長に留まるべきか

新社長の経営手腕に不安があり、前社長としてサポートしてあげる必要があると判断した場合、会長に就任して、社長の相談に乗ることも良いでしょう。

ただし、会長として経営会議等に出席したり、重要な交渉事に出席したりすることは一般的に控えておいた方がベターです。

なぜなら、前社長である会長の影響力は大きく、最終責任者が社長ではなく会長になってしまい、新社長の成長を妨げてしまいます。

そのため、会長に就く場合でも、1年や3年など期限を予め決めておき、期限が到来したらスパッと会社を去ることが会社の成長のために欠かせません。

会社以外に没頭できること

社長交代の進まない会社は、現社長が会社での仕事以外に没頭できることがないという問題があります。

趣味も生き甲斐も全て「会社での仕事」となってしまうと、何人たりとも「会社での仕事」を奪うことはできません。

そのため、現社長には是非、「会社での仕事」以外に没頭できることを一つでも見つけてほしいです。

趣味のゴルフでも旅行でも、土いじりでも地域でのボランティアでも何でも良いです。

社長をリタイアした後に叶えたい目標が一つでもあれば、元気なうちに一つでも多く叶えませんか。
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